最後の恋愛Ⅱ
第14章 「決戦は日曜日」
金曜日も土曜日も大麦からは一切の連絡なし。

会社で顔を合わせても、あれからは律儀に何のアクションもして来ず、まるでこの前までの何も無かった関係に逆戻りしたみたいだ。

大麦の中では、もう全部なかったことになってるんだろうな・・・。

そうとしか、思えない。

それくらい、大麦は普通に笑ったり、怒ったり、普通に普通にしてる。

こんなふうに、イライラしたり、キュンキュンしたり、ムカムカしてるのは、もう、私だけなんだろう。

こんなふうに、大麦のことばっかり考えてるのも―私だけ。。。。

けど、こんなふうに誰かのことを夢中で考えさせられてるのは、癪だけど久しぶりだよ。

ホントにこういうのはさ!

誰かを想って不安になったり、哀しくなったり、苦しくなったり・・・

そういうのが、ホント、久しぶり。

こういう感情があったってこと、思い出した。

むしろ、こういうふうに不安になることの方が、多かったんだもんね。。

いやいや、とにかく!

とにかく、決戦の日がやってまいりました!

私は、ロングスカートにフェミニンなハーフコートを着て髪を巻いて臨戦態勢完璧だ。

大麦とのことが「なかったこと」になったとしても、・・・如月さんのあの性格だと「ラウンド3」はなかったことにはならなかった。

それで、良かったと思わざるおえないけどね。

しかし、遊園地でのバトルは、まさに決戦にはうってつけだな!

やるぞ!

今日の私はヤル気満々だ!
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