最後の恋愛Ⅱ
ご馳走のイタリアンは超絶に美味しかった。

こんなカジュアルな格好じゃ、絶対入れないだろうと思うような格式高そうなお店だったのに、大麦顔パス。

何者だ、こいつ。

そして、再び車に戻り、帰路につく前に柊に寄らないかってことになった。

正直、柊のマスターに逢うのも億劫なんだよね。

だって、大麦と一緒って・・・

気まずさMAXだよ。

「じゃあ、此処でイイ。」

しぶる私の反応を察したのか、大麦は路肩で車を止めて言った。

「え?」

何だ何だ?

大麦は私を見据えると言った。

「ちゃんと言うよ、大和。俺は、お前が好きだ。好きってよりも愛してる。俺と付き合って欲しい。」

おおおおおおお

まさかのこのタイミングでの超絶愛の告白に私は言葉を失う。

愛してるとか、言われたのどれぐらいぶりだろう。

ハルも、最初のうちは言ってくれてたな・・・

「大和!」

ハッとして大麦を見上げる。

「トリップすんな。返事は?」

返事・・・

返事か・・・

大麦のことを好きかどうか、なんて・・・この1週間だけじゃ分からなかった。

ただただ、大麦の押しの強さに押されっぱなしだった気もするし・・・。

「・・・まだ、付き合うとかそういうのは・・・お友達からじゃだめですか?」

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