最後の恋愛Ⅱ
「黙ってろよ?」

俺はグラスを傾けてマスターを見遣った。

「分かってるよ、絶対言わないって。しかし笑える、ガラにもないことしちゃってさ。」

・・・だよなぁ

俺もそう思う。

けど、仕事中はあいつの姿ばっか目で追っちまうし、どこにいてもあいつのことを考えてる自分がいて・・・マジなんだなぁって思わざるおえない。

大勢いた女友達・・・っていうかセフレを全員切ったのが、その本気の証だ。

まぁ・・・

もう、ここまで来たら急ぐつもりもない。

あいつが、別れたら、次は俺の番ってだけの話だ。

「絶対、逃がさねぇし。」

そう言って、俺は小さく微笑んだ。

長い長い、苦悩のときを経て、ようやくその時は訪れる。



!!!!!万歳!!!!!


もう、絶対離さない。

女の絶えた時間なんか一度もなかったこの俺が、こいつに恋してるって分かってから半年もの間、ご無沙汰なんだからな。

絶対、こいつをオトして抱きまくってやる。

あいつが、もう嫌だって言うくらい


愛してやるんだ!
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