最後の恋愛Ⅱ
が、如月は黙っていない

「言っちゃおうかなぁ、きっとみんなびっくりするよね?弥生みたいな可愛い子だったらまだしも、こんなオバサンと隼人さんが付き合ってるなんて知ったらさ。」

そうだね、びっくりするだろうね。

そりゃ、絶対ありえないコンビ、あ、いや・・コンビだと漫才師みたいだな。

そうそう、カップル・・だもんね。

ないよねぇ。

柳生さんだけじゃない?

手を叩いてブラボーって言うのは。。

「大和はオバサンじゃねぇよ!」

私が返答に躊躇っていると、大麦が慌てて言った。

黙っていたのが、傷ついたようにでも見えたのだろうか?

いいや、大麦。

私はそのくらいでは傷つかない。

しかし、そのフォローは違うとだけ言っておこう。

より哀しくなる。

けど・・

すごい牽制だなぁ・・・

「どうなの、森さん!するでしょ?バレたら困るもんね?」

目の前で腰に手を当ててそう言う姿は、まるで誰でも力の前にはひれ伏すことを知っているお嬢様そのものだ。

「あのね、だからね、大麦と私はまだお付き合いはしてないのよ。だから、バレたら困るも何も・・・」

「じゃあ、お昼休みにこうして二人で抜け出して車の中でエッチしようとしてた事、みんなに言っても良いってことね?」
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