指先に囚われて…


「折角なんだから、行ってきなさい?お店のことは大丈夫だから…ね?」


『うんっ……あ、夕さんごめんねっ、ちょっとお母さんと話しててっ…それで…花火大会、行きたいですっ///』


≪「良かった、断られたらどうしようかって思ってた。じゃあ、詳しい時間はまた連絡するよ…遅くにごめんね。おやすみ…美弦ちゃん」≫


『はい…おやすみなさい///』


夕さんが切るのを待ってから、ケータイから耳を離す。


隣を見ると、お母さんはもう上に行ったみたいで、この真っ赤な顔を隠さずに済んだけど…。



< 82 / 121 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop