愛してあげるから







「だけど、今回は本気だ」

「……零………」

「ミスズ。
俺の彼女にならねーか…?」




初めてだった。

自分から本気でそう言ったのは。

付き合うなんて、遊びに過ぎなかったんだから。





「……あたし、零が、好き……」

「ミスズ……?」





驚いた。

ミスズが、俺のことを好きだというだなんて。





「最初は、零のこと、大嫌いだった。
だけど、あたし…惹かれていったんだ、零に。

零。
今度の告白は、嘘じゃないの……?」




涙で潤んだ瞳を見せてくるミスズ。

俺の答えは、勿論決まっていた。




「……当たり前だろ。
今回の告白は、嘘じゃねー。
ミスズ、俺…ミスズが好きだ」




そして俺らは。

初めて、心のこもったキスを交わした。







< 72 / 135 >

この作品をシェア

pagetop