自惚れ男子の取説書【完】
カバンと背中を交互に見ると、訳も分からずとりあえず背中を追った。長い足では当然リーチも長い訳で、必然的に小走りを強いられる。
「あのっ!他のみんなは?」
「2次会」
「はい?」
「俺は帰るって言ったら、あの美人がお前送って行けってよ」
美沙ってばなんて余計な気遣いを。
何で俺が…と悪態をつきつつ私を一瞥すると、今度は少しゆっくりと歩みを再開させた。
「あ…すみません」
「俺が女とまともに歩く事すら出来ないなんて思われちゃ困るからな」
さっきまでの極上スマイルはどこいったのよ。
どこまでも俺様なセリフに顔がひきつりつつ、重い足をひきずり進めた。