待宵草 ~初夏の嬋媛~
けたたましいエンジン音を豪快に響かせ、可愛らしい外装の店の駐車スペースに滑り込む。





今日も我ながら運転完璧じゃわ。




ヘルメットを外すと、潮風が私の髪を空へ連れて行こうとする。






…そういえば、昨日看板の塗装剥げてたんだっけ?



そう思い、ゴーグルを首に提げたまま入り口に足を運ぶ。




ここ、美容院『Dear lighthouse.』は白を基準とした外装で、綺麗な海に合う可愛らしいお店だ。




内装もシンプルで落ち着く雰囲気を醸し出している。






「…あれっ?剥げとったとこ直っとる…。」
















「おい、入れへんのんやけど。」




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