ただの風





金曜日の夜。



ネクタイを緩めながら溜息がこぼれた。

サービス残業とかいう厄介なもののおかげで終電に乗ったサラリーマンがここに一人。
右手にビジネスバッグ、左手にコンビニの袋をぶら下げて。

ネイビーのスーツに白のワイシャツ、黒の革靴。
朝、家を出る前にセットした髪型は、疲れと比例するように崩れている。




疲れた。

明日は休みなことが救いだ。
今日は飯食って風呂入ったら寝る。速攻。
で、昼ぐらいにのそのそ起きる。



コンビニの袋の中身はペットボトルの水とフライドチキンと缶ビール(俺の命の源)。

やっぱり先に風呂に入ろう。
すっきりしてからのビール。最高。




家の最寄駅に着いたので、約10分間今から歩く。



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