かさぶた




でも、そんな日々ももう終わる。



今は2月。

あと1ヶ月もすれば、学年が変わり、私たちは3年生になる。



もちろん、クラス替えがあるわけで。



今年はたまたまお互いに、文系と理系の合同クラスだった。

でも、来年はそうはいかない。



3年生に上がる時に理系から文転……文系になる人は少なくない。

進路の関係で最低限、学ぶ必要のある理系教科を取るために最初から2年生だけ理系選択をする予定の人がいるからだ。



つまり、来年の理系はほとんどいない。

文系の要素がある教科を取らない私が合同クラスに回されることなんてそうそうないの。



去年、今年と続いて同じクラスだったのは、奇跡に近い確率だったんだから。



だから、



「そういえば、京介の彼女って3年だったよな?
進路、どうなってんの?」

「センターはいい感じだったって!
さっすが先輩だよねー!」

「あー、はいはい。よかったな」



こんな彼女さんの話を聞くことも、なくなって。

この恋が叶わないと実感することも、治りきらない傷跡が疼くこともなくなるはずなの。




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