罰ゲームでヤンキー君に告白されました。
彼に抱きついてぼろぼろ泣きながら、言葉をぶつける。
「私、地味だよ」
「知ってる。
でも俺にとっては、一番かわいく見えるから。
他の女じゃダメなんだ。俺はどうしてもひながいい」
「そ、そんなの信じられない……」
「最初、ひなに告白した時はなんとも思ってなかった。
ただ、どうせやるなら楽しもうと思って。
いつのまにか付き合う振りだったはずが、本当にひなのこと好きになってた。
どこに行っても楽しくて、ただ話してるだけで新鮮で」
彼の言葉が、一言一言胸に染み渡っていくみたいだった。
「誰かの変わりじゃないんだ。
ひなのこと、好きになってた」
そしてふっと笑う。
「泣いてたら変な顔になるぞ」
大好きな人と思いが通じるのって、まるで奇跡みたいだ。
もちろん楽しいことばかりじゃなくて。
苦しいことも、悲しいこともあったけれど。
「ごめんな、たくさん泣かせて」
彼の温かい手が、頬に触れる。
目を閉じると、優しく唇が重なった。
これから先、また何度迷っても、苦しんでもいい。
絶対にこの場所にたどりつけるから。
だから今、この手の中にある体温だけが本当。
龍也君を好きになって、よかった。