罰ゲームでヤンキー君に告白されました。


時間がたつにつれて教室からだんだん人が減っていく。


私も自分の鞄を持って廊下に出て、置いてある椅子にちょこんと座った。


今日は面談だって伝えてあるから、龍也君も来ないし。
最初の時間の人の面談が始まり、退屈で自分のつま先をじっと見ていた。


龍也君と一緒に帰るようになったのなんて本当に最近なのに、迎えに来ないとなんだか寂しい。


教室の中からは、今面談中の男子と先生の話し声がぼそぼそと小さく漏れ聞こえてくる。


なにやら真剣に話しこんでいるみたいだ。
なかなか順番がまわってこないので、ぼんやりと渡り廊下を眺める。


すると見覚えのある女の人と目があった。
えっと……あの人、スタイルのいい……。


お互いはっとする。
そうだ、龍也君の元カノの、星乃先輩!


彼女と目があったのは気のせいかな、と思ったけれど、私がおどおどしているうちに彼女はこちらに近づいてくる。

えっ? な、何で!?


渡り廊下をぱたぱた走ってきて、やがて彼女は目の前に現れた。



「あ、あのさ」


話しかけられた!


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