親友が好きなあいつに好かれてる私 ~バレンタイン~
二人の間には沈黙が流れていた。



「あ、あの!奏多くん…」



波瑠が頑張って声をかけた。



奏多はゆっくり波瑠の方を見る。



「……なに?」





「………昨日の告白やっぱりなしにしてくれないかな?
奏多くんに迷惑かけちゃうし、普通に話したいの…
それじゃダメかな?」




奏多はすこし驚いた顔をしたが、優しい顔になった。



「ああ……俺も気まずい雰囲気で少し嫌だったんだ。
俺、岩間さんの気持ちには答えれないけどこれからも友達でいてくれるか?」




「……うん!これからもよろしくね!」




「おう!」




二人はいつもの笑みに戻った。




波瑠達のことは解決したけど、私に告白してくれたことはどうなんだろう……


今日一回も目を合わせてくれない……



で、でもこれでいいんだよねっ!




奏多のいなかった日常になるだけだ!うん、きっとそうだ。



今の私には自分を言い聞かせるしかできなかった。




(こんなんで私やっていけるのかな……)
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