気紛れカフェ
2杯目 オレンジジュース
「マスター‼」

「…今日はもう店じまいですのでお帰りください」

彼はそう言って拭いていたグラスを置いて
店の奥に消えようとした

「ちょ、待ってよ‼」

「嘘ですよ、夢愛ちゃん」

彼は優しく笑うと「ここ座って」といつもの席を案内してくれた
私が座ると、当たり前のようにオレンジジュースを置いた彼

「ねぇ、夢愛が来るってわかってたの?」

「さぁ?」

彼はそう言って笑った
ストローから流れ込んでくるオレンジジュースは
彼が作ってるもので、自然なオレンジの味がする
ケータイが着信音を鳴らしてメールの受信を知らせる


『ゆあ~今どこぉ?
 みんなでカラオケ行くけど来なぁい?』


「お友達?行かないの?」

「きゃぁぁぁ!見ないでよ!マスターのばか‼」

「こりゃ失敬」

彼はいつも私をからかう
高校生だからって馬鹿にしないでほしい


『ごめん、今日はいかない‼』


私はそう返信するとオレンジジュースをまた口に流し込んだ

「夢愛ちゃん、なんで行かないの?
 この前も友達の誘い断ってたでしょ」

「マスターには関係ないよ、それにあんなの友達じゃない…」

彼は少し悲しそうな顔をして私の頭をなでた
そんな彼と私の出会いは2年前、中学2年生の時だ








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