10年の片想い

乱馬!あたしたちの前に!!








次の日。

あたしは遅刻せずに、美愛と待ち合わせをして学校へ向かった。




そして、校庭に何故かあり、校門や外からよく見える特設ステージの上に立った。

手には、スピーカーを持っている。

じゃんけんの結果、あたしから先に乱馬についての情報提供を呼びかけることになった。




『皆さん、おはようございます!
生徒会長の、久留米凛(くるめ・りん)です。
今日は皆さんにお願いがあって、こうやってスピーカーを手に取りました』



昨日買ったゴスロリのお蔭なのか、生徒が何事か寄ってくる。

中には教師や理事長までいた。




『皆さんにお願いするのは、あの暴走族・乱馬についての情報提供です。
皆さんは、知りたくありませんか?
乱馬が何にお金を使っているのか……』




頷いている生徒が多い。

よしよし、手ごたえはあるかも?




『乱馬のお金の使い道、あたしたち生徒会が調べます。
ですから皆さん、乱馬について知る限りの情報を教えてください。
よろしくお願いします!』



頭を下げると、少しだけ拍手がわいた。




『次は、田島美愛(たじま・みあ)の演説です』



美愛の名前が出た瞬間、ワァーッと男子たちが騒いだ。

美愛は一部の男子に凄く人気がある。

生徒会に入っていなければ、美愛はもっと人気だったはずだ。

だけど美愛は、あたしといることを願ってくれた。

本当美愛って、良い親友だよね!!





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