【完】翼龍 ヨクリュウ ～あたしとクールで腹黒な総長と～

｢なにすんのよ！｣

あたしは、座ったまま振り返って




人のこと、押した奴。



紅髪を下から睨みつけた。










ったく、せっかく覚悟を決めてたのに･･･



台なしじゃん。










｢だって、とろくさかったしー？

仕方ないって。｣


と、手をポッケに突っ込んでフット笑う。


紅髪のくせに！









｢にしても、扱いひどくない？

仮にも、女の子なのに。｣


ヨヨヨ




と、よろける真似をしてみる。



｢ほんと。仮にも、だな。

っつか、仮すぎだ。

俺らに対してビﾋﾞﾝねぇなんて、女じゃねぇな。｣


紅髪が、そういったとき





｢大丈夫かー？


ククッ。おもしろいな。


君が涼の女なん頷けるわ｣


そういって、あたしに手をさしのべてくる。




癖のある茶髪に、眼鏡が印象的。



涼と対張っちゃうくらいにカッコイイ。



まぁ、涼達とは、タイプ違うけど




それに、優しそう。




不良になんてみえない。