【完】翼龍 ヨクリュウ ~あたしとクールで腹黒な総長と~

「お待たせ」

外に出ると、紅髪は壁によかって待っていた。



「おせーよ」

「もう、そんなこと気にするような小さな男はモテないぞ」



あー、なんて楽なんだろう。

紅髪としゃべるのって、

もしや、女子会男子(女子会の男目線のアドバイスや、女子同士の仲裁をする男)って、草食系じゃなく紅髪みたいな奴のこと?


なんて、くだらないことが頭を占める。


「ねー、女子会参加したことある?」


あ、うっかり気になってたことが口からでちゃった。


「あ?んなもん参加するわけねーだろ。」


でーすーよーねー。


「あー、うん。そうだよね。

なんか、紅髪ってすごくしゃべりやすいから

慣れてるのかなって。」


「しゃべりやすいって、

そ、そんなことねぇよ。」



なんで、動揺してるの!

うーん。顔をみたい。

いいよね。


「エイッ」

顔を覗き込む。


「なんだよ?

褒めてもなんにもでねぇからな。」


そういいつつ、顔を隠そうとする。


気になって、顔を見ようと四苦八苦していると



「いらっしゃい。

なかなか、こーへんから迎えに来ちゃいました」



前方から、笑いを含んだ声がした。



< 245 / 346 >

この作品をシェア

pagetop