【完】翼龍 ヨクリュウ ~あたしとクールで腹黒な総長と~
朝。

居ても立ってもいられず



バス停に向かう。


もちろん最寄ではなくさなのが乗る方だ




数分後



「おっす。」


両手をポッケに突っ込んだまま、


さなに、身体を向ける。



「おはよう」


さなも普通に、挨拶する。




普通すぎるだろ?





何なんだ。


昨日の写真は。






・・・バス来たし乗るか



ちらっとさなを見るとまた意識が飛んでいるようだ


声かけとくか



「おい。乗らないのか?」



声をかけると急いで乗ってくる。




乗るのを確認して座る
俺の隣空いてるし一応聞くか



「おい。座れよ。」




そっぽ向いたまま進める。





「ありがとう」

お礼をいって隣に座って来るさな



心なしかソワソワしているようだ。


俺のせいか。

美紀の事で八つ当たりして怖がられてんのかもな




「なぁ、悪かったな。」


と謝る。




「え?なんのこと?」



「いや、だから。

その、この前のことだよ」


なんでわかんねぇんだ?




「あん時は、イラツイてたからって

話も聞かずせめて悪かった。

お詫びしてやるから、今日本部に来いよ」



「えっとー。今日の放課後は予定がー」


やっぱり、ドラゴンの方に行くのか?

そっちの方が良いのか?



「チッ、そうかよ。」





なんでいけねぇのに聞くんだよ


「ごめん。なんか、大事な用だった?」


それより本題にいくか

昨日捕まえれなかったし



「いや、別に・・・

それより、昨日なにしてた?」




「え、えっとー。一人で本屋にいってすぐにかえったよ?」



すごくうろたえてる。


なんかあるな。



一瞬眼があう。


これ以上聞いても意味ねぇな



「あっそ。」


冷たく言い放つ



それでもさなが、思い出したように話しかけてきた



「ねぇ、涼

手貸して、」



軽く見上げる感じで見つめて来る


やべぇな




「は? ん。」



わざとめんどくさそうに左手を出す。




「最近、手相とマッサージに凝ってるんだー

どっちがいい?」




「マッサージ」





どっちでも良いけどな




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