大嫌いなアイツの彼女になりました。
その表情に安心したあたしは、「うん」と微笑み返した。
ちょっと失礼なことしちゃったけど、中川くんは怒ってないみたいだし、良かった。
一段落ついてホッとしたあたしは、誕生日デートでどんなラブハプを起こそうかと考えながらロッカーに鞄をしまった・・・
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~直樹side~
休み時間になって、俺は純香ちゃんに頼まれたことを相馬に伝えるため、相馬がいる2-Bへと向かう。
俺が歩く度に聴こえる悲鳴も、もう慣れたものだ。
俺のクラスと相馬のクラスの間にはC組しかないのに、何故かD組からB組までは結構距離がある。
俺はB組が遠いなと思いつつも、さっきの出来事を脳裏に蘇らせた。
本当に、さっきは驚いたな。
『中川くんは本当に優しい人、なんだよね?』
なんて、まさかそんなことを言われるだなんて夢にも思っていなかったから。