黒の私と白の貴女

タイトル未編集

私と貴女の出会い

「雫！帰ろっ」

「ん？そうだね。帰ろ帰ろっ」

私は伊波雫、高校一年生。
この学校に入学してからもう3ヶ月も経った。
今日は、一年生オリエンテーションの前日で、オリエンテーションの説明を受けた。
私はこれから友だちの橘 美咲と帰るとこである。

「でね？速水君ってば、面白くて優しいの！雫はどう思う？」

速水君とはうちのクラスの男子で、爽やかイケメンだ。
女子からかなりの人気を誇り、男子からは尊敬されている完璧人間。
本当にそうかは怪しいとこだけどね。

「うん。私もいい人だと思うよ。」

「だよねっ」

私は苦手っていうか、嫌いだけど
でも、そんなことはおくびにもださない。
嫌われたくないしね。

「あれ？雫。あれ、うちのクラスの晴さんじゃない？」

「ん？」

晴さんとは、話したことは無いけど噂は知っている。
なんでも、男遊びをしていて、学校でもあまり授業に出ない……いわゆる、不良生徒、らしい。
その晴さんは今、チャラそうな男の人と腕を組んで歩いている。

「あの噂、本当だったんだねぇ…」

本当に、そうなのかな
男遊びをしているの？本当に？
今初めて見ただけだし、話してもいないけど、なんだか違う気がするのは何故だろう……
なぜか男に笑いかけている晴さんのその笑顔に近親感を覚えるのは、なぜ…？
そしてその日、私はその思いを抱えたまま、美咲と別れ、モヤモヤとした感じを抱えながら眠りについた。