チョコレート・キス


細く永い真夜中に

抱擁されたい

虚しさを声にすれば

嗚咽が零れるほど

寂しさが幾重にも重なって

朦朧とした飛沫

ひとりで耐えた

ひたすら耐えた

溶けあえたあの日の二人を

もっと特別にしたかっただけ


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