ねぇ、どうして君は【Second】



「桜がそんな風に思ってるなんて知らなかった。昔のこと、本当に悪かったと思ってる」


「…それは、わかってる。別れたあの日、あなたは私を好きだって言ってくれた」





「だけど、」と彼女は続ける。



「もしまたあなたを好きになったとして、あの頃を繰り返さないとは限らない」





そう言って流した彼女の涙は、あの別れた日に似ていた。







「ねぇ、桜?」



俺は、もう君にできることがひとつしか思いつかないよ。






「もう一生、あんなことはしない。お前だけを愛してる」






不安になったら言葉でお前に言う。


昔みたいに嫉妬とかしちゃったら、それ以上に愛して、愛させる。






俺が、お前を一生幸せにする。



< 49 / 52 >

この作品をシェア

pagetop