俺様王子は子猫がお好き


そんなあたしを気にもとめず、玄野くんが口を開く。



「来週の金曜、俺んち来い」



「はぁ?!」



家?!


いやいやなんであたしが?!


「決まり。あけとけよ」


「知らない!」



駆け出そうとしたあたしの目の前に玄野くんが立ちはだかった。


「ちょっと!」


見上げると、玄野くんは真剣な顔であたしを見下ろしていた。

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