ハナミツ







***







「すみません。仕事着で、……運転までしてもらって 」


藤ノ宮さんは、隣で申し訳なさそうにしていたが
俺はいいですよ。と言った。


実際にそうだったから。






藤ノ宮さんの仕事で使ってる車は軽自動車で
オートマだから運転は簡単だった。





どうにか言いくるめて、
藤ノ宮さんを家に招く事に成功?した。



いや、良くないけど。




こんな酷い雨の中、一人でホテルなんて危なすぎる。

どうせこの雨で皆同じ事を考えてるだろうから、
ホテルなんかどこも満室に決まっている。


ホテルを探している間に、ナンパでもされたら
尚更危なすぎる。


「田舎で親父の実家が農家だったから、小さい頃から軽トラ運転してたんです。だから、気にしないで下さい。」








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