ハナミツ

*3rd-2 離れていかないって。

〈綾瀬目線〉





「……。」



「綾瀬さん、どうかしたんですか?」



「え……?あ、いやいや、あはは。」




声優仲間の伊豆さんが、不思議そうに俺を眺めていた。


帰り支度をしようかとしていたら、
ぼうっとしてしまった。






藤ノ宮さんと映画を観に行ったあの日、
元カノに会って気まずい気分だったが

藤ノ宮さんは、やけにあっさりしていた。




だからか、俺は少し……苛立ってしまった。











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