ハナミツ

*4th-6   bitter snow(後編)







*******











立花真琴。


彼と、出会ったのはその時だった。
















私は、うっすらと母が話していた
再婚相手の事を思い出し、彼に話しかけた。



「あなたは、……立花さんの。」




「立花真琴。息子だよ。
仲良くはしたくないけど、親父が煩いから
仲良しのフリしててよ。」
  


「は…い。」



「……あんたのが年上だろ?タメ語で話せば?」



「………。でも、初めて会ったから。あなたとは、」




私が言ったら、彼はふぅんと舞台を眺めた。







「………桜さんと同じこと言うんだな。
蓮花サン。」

    




「同じこと?」






「………あの人も俺に会った時に同じこと
言って挨拶してた。馬鹿みたいに丁寧に。」



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