ハナミツ

*6th-3 本心







今日寝たいー






直昭さんはそう言った。
真っ直ぐに私を見て。




明日も仕事があるはずなのに。







私が一瞬遅れてそう返したら、直昭さんは苦笑した。

「昼間からだから大丈夫だよ」



そういったとき安心した。
いつもの直昭さんだったから。




いつもの、
優しいお兄さんみたいな、困った顔で笑う。




…でも最近、直昭さんはなにかちがう。
優しいのに怖い。



どうして?聞いたら教えてくれるのだろうか。
それともはぐらかされてしまうのだろうか?




ねえ、どうして。
< 559 / 668 >

この作品をシェア

pagetop