君がくれた約束[続編]

「じゃあ、そろそろ寝ようか」


「……うん」



少しだけ。

ううん。

すごく寂しいけど、部屋の電気を消し私とシュウは別々の布団に入り、横になる。


久しぶりにシュウと過ごす一夜なのに寂しくて、寝てしまうのが勿体ない気がする。



「そういえばシュウ、電話くれてたんだね。今日気づいたよ」


「うん」


「三件も留守電入ってて、すごく嬉しかったよ」


「……?三件?俺、ニ件しか入れてないよ」


「え?三件目聞いてないんだ。紗香かな?」



私は急いで携帯を手に取り、留守電のサービスセンターに繋ぐ。



残しておいたシュウからのメッセージを聞き、三件目の伝言を聞いたとき、血の気が引いた……。



「もしもし。ヒデキだけどなんでいつも電源切れてんの?この前はどーも。次の日男とふたりで駅に向かってるところを見掛けたけど、浮気でもしてんの?まぁいいや。又電話するよ。神田倫子さん」



嘘……。


私、あのとき番号教えてないよね?


なんで知ってるの……?


しかも三上さんと一緒にいたところを見られてるとか。


気持ち悪い。



「どうしたの?」


「ううん。なんでもない。寝よ?」



私はそう言うと急いでヒデキからの留守電を消去した。


< 185 / 305 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop