君がくれた約束[続編]

シュウが刺されて生死をさ迷ったときのことだよね?


シュウが刺されたのに、なんで復讐されなきゃいけないの……?



「それって……逆恨みじゃないの?」



私の問いかけに、更に怒りを露にしてヒデキが言った。



「高山はさ、姉ちゃんに上手いこと言って紐になって、姉ちゃんが本気になったら、なにも言わずに姿を消したんだ。そんな高山を恨んで探して刺したくなる気持ち、アンタも分かるだろ?」


「……私は分からない」


「……。問題はそのあとだよ。マスコミに報道されて、姉ちゃんがノイローゼみたいになって、飛び降りたんだ!!」



飛び下りた……?


一瞬、手首を切ったときのことが頭をよぎった。



「それで……どうなったの?お姉さん……」


「……半身不随。一生車椅子だってさ」


「……」



言葉が出なかった。


私とシュウが一緒になることは間違ってるの……?



「別にアンタに恨みがある訳じゃないけどさ、アンタを傷付けるのが一番だと思うんだ」



ヒデキの目は血走っていて……。


ただ怖くて、


息が苦しくなった。


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