君がくれた約束[続編]

ずっと沈黙が続くと、シュウは言った。



「……俺さ、思ったんだ」


「聞きたくない!」



聞いたら、きっと終わってしまう。



「倫子さん、俺と一緒にいると不幸になる。……だから別れよ?」



今にも泣きそうな声で言わないでよ……。



「……不幸になんかならないよ……」



シュウと一緒にいるだけで幸せなのに……。


でも、


シュウは言った。



「……ヒデキのこともそうだし、俺と一緒にいても倫子さんに辛い思いしかさせてない……。これからだって自信がないんだ」


「私……シュウと一緒にいるだけで幸せだよ?」



だから、


そんなこと言わないで……。



「俺が嫌なんだ。だから別れて、さっきの人と幸せになって」


「……」



嘘だよね……?

シュウのことだから、ただ意地悪で言ってるだけでしょ?


いつもみたいに、冗談で言ってるだけでしょ……?


でもシュウは、頭を抱え込むようにして言った。



「悪いけど帰って」


「……」



本当に終わりなの……?



「それからこれ……」



シュウはそう言って、ヒデキに取られていた携帯を私に渡した。



「荷物は倫子さんの実家に送るから、悪いけど……」


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