*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~

・サトシ警報発令

3年生の夏休みはほんの少し短い。

いつもより1週間早く補講という形の授業がスタートするからだ。


それは補講3日目のことだった。


「ちぃちゃん!」


授業を終えて廊下に出たところで、ケンちゃんに呼び止められた。

シィ君とヤマジ君も一緒にいて、三人は何か深刻そうな顔をしている。


「ちぃちゃん……サトシから連絡、入ってる?」


ケンちゃんが眉間にシワを寄せてそう言った。


「ううん。なんで?」


三人は顔を見合わせる。

いったいどうしたんだろう。


「アイツ……ここんとこ連絡とれへんねん」


「え?」


わたしは驚いて、そう言うシィ君の方に顔を向けた。


「この3日間……補講にも出て来てないみたいやし。ひょっとして、ちぃちゃんには、何か連絡してんのちゃうかなって思ってんけど」


首を横に振った。


「そっか……」


シィ君がそう言った瞬間、ポケットの中で携帯が震えた。


メールの着信だった。

携帯を開いて内容を確認した。


え……。


これって……。

< 324 / 417 >

この作品をシェア

pagetop