*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
「ちぃちゃん。わたし今日、中学の友達と食堂でお昼食べる約束してんねん」


「あ……そうなんや。いいよ。わたしは他の子と食べるし」


ううんと首を振って、ユカリちゃんは「ちぃちゃんも一緒に食べよ?」と誘ってくれた。


「ええっ……。でも、知らん子ばっかりやろ? 緊張するし……」


「そんなん、すぐに慣れるって。みんなめっちゃ良い子ばっかりやし」


半ば強引に説得されたわたしは、見知らぬ人達と一緒にお昼を食べることになってしまった。



食堂に行くと、ユカリちゃんはあるグループを見つけて手を振る。



ええっ……!


友達って、男の子もいるんだ……。

ユカリちゃんが手を振った先には、男の子3人と女の子1人がいた。


2年生になっても、男の子が苦手なのは相変わらずだった。


嫌い……ってわけじゃない。

むしろ意識しすぎてんだと思う。

男の子には何を話しかけたらいいのか全くわからない。


たじろぐわたしの手を引いて、ユカリちゃんはそのグループのもとへ行った。


「同じクラスのちぃちゃん。よろしくね」


「おー。よろしくー」


みんなニコニコと挨拶してくれた。

たしかに良い人達なんだと思う。


わたしはペコリと頭を下げると、一番端の席に座った。
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