俺様副社長に捕まりました。
私と水沢さんは頭を下げて部屋を出ようとした。
「桃さん」里沙さんが私を呼んだ。
「さっきはきついこと言ってごめんなさい・・・・これからもよろしくお願いします」
里沙さんが深々と頭を下げた。
「全然きにしてないから大丈夫ですよ。でも・・・もしかしたら家政婦必要なくなるかも
しれないですよ」
「え?」
「だって私よりもっと輝君と双子ちゃんをかわいがってくれる人が出来たんだから」
私は輝くんが安藤専務と楽しそうにしている姿を見て確信した。
里沙さんは否定したけど・・・・・
バタン・・・・
部屋を出るとなぜか同時にはあ~~と息を吐いた。
そしてこれまた同時に
『お疲れ様でした』と声が揃った。

「で?これからどうするんです?私・・・お腹ペコペコ」
すると水沢さんは口角を上げた。
「じゃ~とりあえず部屋に行ってルームサービスでもたのむか」
「部屋って・・・?」
首をかしげる私に水沢さんは指を下に向けた
「下に部屋をとってある」
そう言うと私の腕をグイっと掴みながらエレベーターのボタンを押した。
「用意周到なんですね」
上目遣いで水沢さんをみるとにニヤリと笑った。
そして距離をぐっと縮め
「あったりまえだよ。今日は・・・・・寝かせるつもりないから
しっかり食っとけよ」

私は頷くだけで精一杯だった。

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