俺様副社長に捕まりました。
心配してくれるのはありがたい。
担当を変えるって言ってくれているのも私を必要としてくれてるからこそなんだよね。
だったら尚更・・・
「すみません。規約に違反しました。」
その瞬間所長の顔が鋭いものに変わった。
「どういうこと?・・・規約違反って・・・まさかあなた水沢さんと・・・」
私は立ち上がって深く頭を下げた。
「すみません。言わなきゃ・・・黙ってればバレないって思いました。
だけど・・・それはお互いの為に良くないって。バレたら即解雇
それだけで済めばいいんですが、そのことで水沢さんがここを利用できなくなる
って思ったら私がやめればいいって思ったんです。
だって水沢家とここは古くからのお付き合いですよね。信頼が大事なこういう仕事で
私みたいないち家政婦が原因だなんて申し訳ないです。
それに・・・あの人と私じゃ住む世界がちがうんだっていうことも気づきました。
私ここ辞めます。解雇じゃないので今後も水沢さんのことお願いします」

「小野寺さん・・・・」
所長ははぁ~と大きなため息をつくとタブレットをテーブルの上に置き
ソファーにもたれかかった。
「私の選択ミスだったのかしら・・・・なんとなく嫌な予感がしたのよね・・・それで
恋愛禁止を強調したんだけど・・・片想いじゃ・・・なさそうだし・・・」
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