俺様副社長に捕まりました。
里沙さん宅の家政婦を始めてかれこれ4ヶ月になる。
前の時のように誰もいない家ので仕事ではなく常に誰かがいる中での仕事は
ある意味新鮮だった。
今は長男の輝くんの送迎や買い物代行、あと双子ちゃんの検診や予防接種
診察などの付き添いなんかも私の仕事だ。
洗濯物もやはり多く、家事に関しては里沙さんと一緒にやることが多い。
双子ちゃんたちが1歳になったら仕事に復帰するので
そうなると今よりも仕事量は増えるが私には全然苦じゃなくて
今の仕事がすごく楽しい
家政婦やめないで良かったって思ってる。

里沙さんとは偶然にも同い年で話があうのだ。

理沙さんは大学卒業し、就職して直ぐに妊娠が発覚。
旦那さんとは高校からの付き合いでいずれは結婚と考えていたが
里沙さんの勤め先は大企業と呼ばれる有名な会社。
それなのに入社1年にみたないうちに妊娠で結果的にはデキ婚
ご両親からしてみれば一人娘のために頑張って名のある会社に就職できる様
サポートしてきたのに就職した途端に妊娠じゃ何のためにここまで
頑張ってきたのか・・・という気持ちが大きかったのだと思う。
だけどそれはご両親の考えであって里沙さん本人の考えではない。
彼女はそれよりも大好きな人と暖かい家庭を作ることを望んでいた。
結局結婚、妊娠を理由に会社を辞め、今の会社に就職したそうだ。
仕事と子育ての両立は難しいけど理沙さんは幸せだという。

そんな彼女を私は羨ましく思う。
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