ぺピン
「ど、どうしてって…」

引き下がってくれない男に、京香は戸惑うことしかできなかった。

「俺は上杉さんが好きなんだ。

俺の気持ちに答えてくれたっていいじゃないか」

1歩1歩と近づいてくる男に対し、京香は1歩1歩と下がる。

「や、やめてください…」

抗議をして見ても、声が震えてしまっている。

「やめろよ、嫌がってるのがわかんねーのかよ」

その声に視線を向けると、1人の男がいた。

「な、何だよ」

そう言った男に彼は呆れたと言うように息を吐くと、
「あんた、サッカー部のキャプテンの池ノ上だよな?」

京香と男――池ノ上の間に割って入った。
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