小宮の隣・俺のモラル

毎朝顔を合わせる悠との挨拶は、素っ気ないまま週末になってしまった。
まともに、今週は話していない。
寂しいより、悲しい気持ちの方が大きい。

もしかしたら、悠は他の人と会ってるのかもしれない。
けど、俺には関係のないことだろ…。

俺は、悠を独占したいって思ってるのか?
本当に好きなのかもしれない。

一緒に飲みに出掛けてた時も、一線を越えた夜も鮮明に思い出せる。


「もう、素直になるから…。」

苦しい。

だから、伝えないとダメなんだ。

本当の気持ちを。


悠は、電話に出ない。話したいことがあるから時間を作ってくれと留守電に残し、折り返しの連絡を待つ。


しかし、電話がかかってくることはなかった。


ー♪ー♪ー

時計は20時を指している。夜に訪問者は、珍しい。
俺は、無視しようと思った。

ー♪ー♪ー♪ー

「しつこいな…。」

渋々インターホンをとると、悠が立っていた。

「悠?!」

急いで扉を開けた。
< 52 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop