叶う。 Chapter1
暗い暗い海の底。
私はもう一人の自分の身体が沈んで行くのを、ただ見つめていた。
沈み行く私はもがき、苦しそうに暴れる。
私はただ、それを見ていた。
暗い水の底は私の姿を段々と飲み込み、暗闇で包み込み、やがて見えなくなった。
さようなら、と小さく声に出したけれど、きっともう私には届かない。
今まで私を閉じ込めていた、もう一人の私。
私はこの日、私自身を殺したんだ。
もう、2度と戻れない…………。
戻らない・・・・・。