叶う。 Chapter1

/小さな事件




結局、この日は一睡も出来ないまま朝を迎えた。

私の朝はこの家の誰よりも早い。

理由はママが居ない時は、双子の朝食を用意しなくちゃならないのもあるけれど、私の通う学校は自宅から電車で30分かかるというのが一番の理由。

引き取られてから小学校卒業まで、私はインターナショナルスクールに通っていた。

見た目が日本人でないのに、英語が話せなかった私を不憫に思っての選択だったらしい。

その学校では割と色々な事が自由だったので、変わり者の私でもそこそこ馴染む事が出来た。

会話が全て英語なので、日本語のような難しい言い回しを使わなくても良かったのも、馴染めた理由なんだと思う。

おかげで私は、6年間ですっかり英語には馴染むことが出来た。



だけれど、問題は中学に入った時に起こった。





・・・・・・-----。

< 45 / 452 >

この作品をシェア

pagetop