信じてる。

行ったほうが…

「春斗。」

と爽良が呼ぶ。

「今はひとりにしてやって。」

「…わかった。」

本当は、追いかけようとした。

少し元気のない笑顔だったから。

あと、真尋は嘘つく時相手の目を見ないから。

だけど、追いかけることはできなかった。

爽良が、悲しそうな顔で止めるから。

< 105 / 268 >

この作品をシェア

pagetop