退屈。
彼女の存在。
国分寺高校の1-Bで高垣愛梨はあくびする。あまりにも、周りがつまらないので。
「えりがまたあくびしてるーww」
と、高垣愛梨の苦手な女子のNo.1、坂本美奈が叫ぶ。
「っち。」
と高垣愛梨。
「っせーんだよ。」
と続けて高垣愛梨。
「キャハハハwww」
周りの女子達が爆笑。
「ちょwえり、男前すぎーーwww」
坂本美奈の子分のような、いや、子分と変わらない存在の新崎亜那が笑う。

……?

ここまで見た人は、
「この主人公の高垣愛梨はイジメられてるんじゃないの?」
と思っただろうか。安心していい。彼女はイジメられているのではない。むしろ、クラスの中心タイプといっていいほどの存在だ。

…と俺、野崎俊は思う。
< 2 / 6 >

この作品をシェア

pagetop