隣の席の苦手なキミと




「え……いいの?」




私がそう言うと会津くんはコクリと頷いた。




「まぁ、いいよ。だけどアイツ…人見知りするけど。」



「ぜっ、全然いいよっ!」




嬉しくて笑いかけるとグイッと引き寄せられた。




「へっ…あの……?」



わけがわからなくて頭が混乱している私に構わず、抱きしめてくる会津くん。




「っはぁ…初めてだ。」



急に意味不明なことを呟く会津くん。




「え……?」




すると会津くんはハッとしたように私を離した。




「わ、悪りっ。

っと、おまえの笑顔が俺に向けられたのが初めてだなって思うと嬉しくてつい……」




少し顔を赤らめてそう言う会津くん。



そ、そんな表情もできるんだ。



こっちがドキドキしてしまう。



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