それでも愛してる。

1人ぼっち ー愛菜ー





家に着くと

愛子さんは帰っていない。


「マロンー…。」


私の足に体をこすり
甘えてくる。


「私、やっぱり人間なんて大嫌い。」


マロンを抱え自分の部屋へと向かう。


物の少ない部屋。


ベッドに座りマロンを離す。


背中に太陽の暖かな光が感じる。
ちらり窓を見ると
キラキラと眩しい太陽が
照らしている。


目を細めると私は
カーテンをひっぱった。


何よ…。


真っ暗な部屋に私とマロン。
私にはこれがお似合いなのだろう。


目をつぶると浮かぶのは
楽しかった昨日までの日々。


何で…。
消したいのに消えない。


こんな事早く忘れたい。


太陽との楽しかった思い出なんて
何もなかったことにしたかった。




< 40 / 115 >

この作品をシェア

pagetop