それでも愛してる。




「ねぇ、愛菜は
太陽くんの事好きなんでしょ?」


恵が立ち止まりそう言った。


「ー…。好きだよ。
でも、太陽はさよならって
そうやって行っちゃったんだよ。

私には何もできない。」


そう言うと恵はいつになく
真剣な顔をして私に言った。


「さよならって言葉1つで
なくなる気持ちなんてないんだよ。

何もできないんじゃないでしょ。
何もしてないんじゃないの?

好きならさ何をしてでも
その相手のためにがむしゃらに
頑張りなよ!!」


怒られた。


「太陽くんの気持ち、聞いたの?
どう考えてるかとか
何を思ってるとか何に苦しんでるとか
ちゃんと聞いたの?」


真剣なその瞳は
キラキラと揺らいでいた。


私の事なのに
こんなに真剣に話してくれるの?


これが友達なのか?




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