不機嫌な君
「でも、どうしても好きだって言わせたいなら、これから何百回も好きだって、ひとみちゃんが言う事」

「…私が?」
その言葉に頷いた葉月さん。

「そしたら、100回に一回くらいは、好きだって言ってくれるかもよ?」

「…遠い道のりですね」
そう言って苦笑い。

「金崎部長を好きになったサガね。ここは、ひとみちゃんが頑張るしかないわね」

「…葉月さん」
「ん?」

「色々ありがとうございます」
「私は別に何も」
その言葉に首を振る。

「言いたいこと言ったらスッキリしたし、頑張ろうかなって思えました」

「そう?それは、良かった」
そう言って葉月さんは微笑んだ。

「葉月さん」
「ん?」

「今日、泊まって行きます?」
その言葉に目をキラッと輝かせた葉月さん。

「そう言ってくれるの待ってたのよ」
「へ?」

「だって、帰るのめんどくさくなっちゃって」
そう言ってえへへと、笑う。

それを見て、私も吹き出した。
やっぱり、葉月さん好きだわ〜と、改めて確信した。
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