叶う。 Chapter2





「あの、明日にでも家を借りに行きたいのですが、お願い出来ませんか?」


“・・・あぁ、別に構わないよ。しかし何をしでかしたらそうなるんだ?”


「・・・・それは、その・・。」


“まぁ良いだろう。一応お前は俺の娘という事になっているからな、話くらい会った時に聞こうじゃないか。住む場所は決めたのか?”


「・・・いえ、まだです。さっきこうなったばっかりなので。」


“分かった。まぁ色々とやることがあるんだろ?どんな家に住みたい?”


「住めればどこでも良いんです。とにかく家賃が安い所だったらどこでも。」


“ふん、じゃあお前は文無しで捨てられたのか?”


「いえ、引越し資金くらいはあります。でも、私仕事が決まらないと・・・。」


“仕事ねぇ、お前いくつになった?”


「14です。」


“14じゃ仕事なんかねぇだろ?”


「何とか探します。」


“随分立派なこと言うじゃねぇか。まぁ、とりあえ住めりゃ良いんだな?”


「はい。」


“分かった、家探しは明日の朝までにしといてやる。その代わり文句言うなよ?”


「・・・・え?」


“どうせお前じゃ契約出来ねぇんだ。俺が探しとくからお前は荷物の整理でもしておけ。それ以外にもやる事全部やっとけよ。”


「でも・・・良いんですか?」


それは私にとってはとても助かる申し出だった。




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