夜空の琥珀
 
「彼のことを悪く言わないでっ!!」



 若葉くんが黙り、視線だけが交わされる。


 やだ……。



「おかしいよ! ……こんなの」



 若葉くんが、おかしい。


 ……どうして、こんなことに。


 見るだけで心が温かくなるあの笑顔は、どこに行ってしまったの。


 今ここにいる人は、感情を切り捨てた暗い目をしている。

 あのレンズの奥にある綺麗な緑色の瞳が、私を無表情に見つめている。

 それも光に隠されて、目の前にあるのは深い闇色の瞳。



「若葉くんが、怖い……」
 
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