課長さんはイジワル2
「だって、会社倒産しちゃったし、今のところすることないし……」


押尾さんがりんごを剥こうとナイフに手を伸ばす。


「ハローワークに行けよ」

「……混んでるから、今の時間」


吉田さんが、お皿にケーキを並べながらボソリと呟く。


「安田、お前がこいつらをどうにかしろ!」


今や、課長のこの部屋は完全に失業者の憩いの場と化している。



そこへ……



『日本の完全失業率が3.6%と発表されましたが……』


病室のテレビのニュースにみんなの耳がピクンと反応し、瞬時に凍りつく。


いやいや、総務省統計局サン、現実はもっと厳しいですって。


この部屋の完全失業率は100%ですから!


「ふ~ん……。3.6%ねぇ……。

そうなんだ……。3.6%……」


黒手帳に書き込みながら、意味深な言葉を連発する課長。


突然、押尾さんがガタンと立ち上がる。





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