課長さんはイジワル2

「えっ?!行くって……どこに!?」


「決まってんだろ!佐久間の退院前祝いとお前たちの再就職祝い!

行き先が決まってるお前たちに奢ってもらって慰めてもらうんだ~」



押尾さんは嫌がる二人の腕を掴んで無理矢理飲み会に連れて行く。


そうか……。

みんなバラバラになるんだ……。

それぞれに違う道を歩いて行く……。

少し淋しい感じがする。


課長が押尾さん作のだるま型りんごをシャリリッと音を立てて食べ終える。



「愛、すまないけど、この皿、下げてもらっていいかな」

「……?うん」


改まってこんなこと言うなんて変な課長。


海江田医師にペコリと頭を下げて部屋を後にする。


数歩歩いたところで、ナイフを置き忘れたことに気づいて病室に戻る。


「しつれ……」


部屋に入ろうとして、深刻そうな課長と海江田医師の声に踏み止まる。



「それじゃ、例の話、奥田君に言って進めてもらうんだね?」

「……はい」

「覚悟はできたのかい?」



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