2人だけの秘密。

その視線に、「まさか」とそこを振り向くと…



「!!み、ミキちゃんっ…」



あたしと修史さんのキスシーンを見ていたらしいミキちゃんがそこにいて。

あたしはびっくりして、修史さんから離れた。


だけど、だからといってミキちゃんのその表情は前みたいな寂しそうな顔じゃなくて。

何故か興味津々にあたし達を見つめている。



「み、ミキちゃんゴハン食べてたんじゃなかったの?」



そんなミキちゃんに修史さんがそう聞くけど、ミキちゃんが逆に問いかけてきた。




「ママとパパ、何してるの?」




そう聞いて、首を傾げる。


だけどそう聞かれて正直に答えられるわけがない。

あたしは「ミキちゃんはゴハン食べてようね」って誤魔化すと、ミキちゃんをリビングに戻した。


…邪魔、されるのは正直イヤだったけど…

キスシーンをじーっとミキちゃんに黙って見られるのはもっとイヤすぎる。



「じゃ、じゃあ俺行くね」

「う、うん。行ってらっしゃい」



そして何とも言えない空気のなか修史さんをやっと見送ると、

あたしはその背中に手を振った。



……でも、まぁいっか。


それでも凄く幸せだから。












―鏡子ヲ絶対守護セヨ!―



End

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